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水ようかんにまつわる豆知識

水ようかんにまつわる豆知識
画像:123RF

今では通信販売で買えるようになった水ようかん。改めて調べてみると水の美味しい地方や門前町など、日本中でご当地水ようかんが根付いています。

練ようかんを薄く軽くしただけなどと侮ることなかれ。水ようかんは水資源の豊富な日本ならではの、奥深く長く愛されてきたお菓子です。

最後に、水ようかんの真価を探るプチ情報をご紹介!

「水羊羹評論家」向田邦子

向田邦子は直木賞作家であり、テレビドラマの脚本家としても活躍したことで有名ですが、実は自らを「水羊羹評論家」と称するほど水ようかんが大好きだったそうです。

著書『眠る盃』では、水ようかんを食べるときの、器やBGM、そしてライティングや空気(!)と細部にわたるこだわりが細々と記されています。

一晩おいてはいけない、角を大切に、などという向田流の厳しい決め事もさることながら「水羊羹が一年中あればいいという人もいますが、私はそうは思いません。(中略)新茶の出る頃から店にならび、うちわを仕舞う頃にはひっそりと姿を消す、その短い命がいいのです。」と、一片の水ようかんへの深い考察。

短いエッセイに古き良き日本の季節を味わう心を感じます。小さな幸せとは本来、そのように自分で作りあげるものなのかもしれませんね。

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水ようかんの種類と歴史

蒸しようかん、練りようかん、水ようかんの三種類を総称して「ようかん」。「ようかん」というと一般的には練りようかんを指しますが、最も古いのは蒸しようかんだそうです。水ようかんは最も新しい、ようかん界のホープですね。

蒸して仕上げる蒸しようかんや砂糖が非常にたくさん使われる練りようかんに対し、水ようかんはあまり日持ちしません。そのため一般的に広まったのは冷蔵技術が発展した大正〜昭和のようです。材料を煮詰めずに型に流し込んで作るため、練りようかんよりは簡単に作れるようで、街の和菓子屋さんで販売されるようになり、その食感から徐々に夏の定番として根付いていったようです。

最近ではおうちで手作りする人も増えているようですが、水分や糖分のバランスは難しそう。

福井のソウルフード!?冬水ようかん

冷蔵庫のない時代、水ようかんは一年中食べられていました。丁稚ようかんとも呼ばれ、京都に丁稚奉公に出ていた小僧さんがお土産に持って帰ったものが起源だとか。当初はお正月などに食べていたという話も。

すっかり夏のイメージが定着していますが、今でも冬に水ようかんを食べるのが福井県。なんと福井には水ようかんのお店が数え切れないほどあり、各店様々な工夫を凝らし、水ようかんを販売しています。まさに福井のソウルフード!

毎年2月には「ふくい冬まつり〜水ようかん食べ比べの巻」というイベントも行われています。今年もコロナに負けずに行われたようですよ!

 

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ランキングを通してみえた水ようかんが愛される理由、それは日本の心

ランキングを通してみえた水ようかんが愛される理由、それは日本の心
画像:123RF

さて、大変勝手な視点で水ようかんベスト10を選んでみましたが、いかがでしたか?

向田邦子さん言うところの「短い命」の儚さを感じるのもとっても素敵なことですが、それよりも何よりも、ふるさとへの郷土愛や硬いものが食べられなくなってしまったご家族への愛情など、様々な愛情を感じる水ようかんルポとなりました。思いを込めてつくられた土地土地の水ようかん、食べやすく工夫を凝らした水ようかん。贈る相手を思い選んだクチコミ、その一つ一つに日本の心を感じた次第です。

最後に、向田邦子さんの文章から一節ご紹介します。
「水羊羹は気易くて人なつこいお菓子です。どこのお菓子屋さんにでも並んでいます。そのくせ、本当においしいのには、なかなかめぐり逢わないものです。」
今回ご紹介した水ようかんの中から、皆様が本当においしいと思うものにめぐり逢いますように!

 

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編集:まっぷるライフスタイル編集部
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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

【筆者】MIHO-G

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    古典落語や歌舞伎、文楽にお神輿と日本の伝統文化が大好きだけど、お酒も音楽も同じくらい愛するX世代。
    楽しいことならなんでも興味津々。あらゆることに首を突っ込める、という理由で編集の仕事を長らく続けています。
    これからもジャンルを問わずどんどん首を突っ込んで、面白おかしく紹介していきたいと思っています!